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オットー・ネシツィウス
Otto Nessizius

(2nd.Violin)

世の中にはセカンド・ヴァイオリンの席がすごぉく似合う人がいる。ぱっと見淡々としているが、実はとてつもない腕利きという御方が当てはまる。ヒューブナー然り、ネシツィウス然り。

ヒューブナーの場合セカンド・トップとして、あるいは室内楽奏者として、ときに脚光を浴びることもあった。しかしネシツィウスに関しては我々の知る限り、ほんとに地味な存在のままだった。だが侮ることなかれ、彼の脱力しきったボーイングにはまったく目を見張るものがあるし、そして何より、「控えめだけど実はお茶目な好々爺」といった風采が、我々にとって非常にポイントが高い。

そんないい意味でマイナーロードを突き進んだ彼だが、妙に目立ってしまった映像が2つある。詳しくは後述するが、一つはバーンスタイン指揮の「田園」、もう一つはクーベリック指揮の「ロマンティック」のリハーサルである。前者は我々のネシツィウス像を裏切らない、素敵なワンシーンだった。けれども後者の映像は、ちょっぴり彼のイメージを修正させるものだった。でもそれも悪くない。むしろまた彼の株が上がってしまった。

1922年5月19日ウィーン生まれ。1941年9月1日、若干19歳でウィーン国立歌劇場のメンバーに。ウィーン・フィルには1946年3月1日から所属。1987年9月1日定年退職。

ネシツィウスの必見映像!

バーンスタインの「田園」(1978年)

演奏が終わり一度舞台袖に引っ込んだレニーが再びステージに戻った際、ちょうどネシツィウスが通り道にいた。ご機嫌のレニーは彼の首根っこをつかみ、何も考えず一人だけ立たせてしまった。ネシツィウスはヘッツェルに、「みんな立ってよぉ、コンマスより先に立つなんて、僕困っちゃうよぉ」というビームを必死に飛ばしていた。うれしいやらはずかしいやら、そんなネシツィウスのかわいい表情をカメラがバッチリと捕らえていた。これはネシツィウスがうっかり注目されてしまった貴重な映像だ。

クーベリックの「ロマンティック」リハーサル(1971年)

このリハーサルについては衝撃シーンが続出するので、また改めて詳しく取り上げたいが、とにかくネシツィウスがよく映る。しかもかなり行儀が悪い。弾きながら隣とおしゃべりするわ、やたらきょろきょろするわ、なんだか口をプクプクさせてみるわ、あげくの果てにあくびするわで、もうたいへんである。もっと大人しい人だと思ってたのに、騙されてました。この頃彼は「規律委員」を務めていたようだが(規律委員ってなんだ?)、この映像を見る限り率先して規律を守っていないようである。

追記(15.Jul 2003):ネシツィウスはマイナーだと思っていたが、どうやらそうでもないらしい。というのも、アレクサンダー・ヴィテシュニク著『ウイーン・フィル えぴそーど』(立風書房1975年刊)の中で、ネシツィウスがギャグの大家として数回登場するからだ。これを読む限り、ネシツィウスはかなりの大物!訂正してお詫びいたします(笑)

(Gerade Weiher 19.05.2002 ♪ネシツィウスのバースデイ♪)
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